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④大事なこと・大切なことと向き合う。

前回、「大切なことに向き合う。つもりが、ただの身の上話になった。」という話。
改めて読み直して、もう一度考えてみたのですが、やっぱり自分にとって一番大切なものは変わりませんでした。
自分の人生。自分の肉体と精神の健康。
結局、これが一番大事なんですよ。
そして、この考え方は世の中の大半の人に当てはまっていていいと思うんです。
自分自身が幸せでなければ、周りの人を幸せにすることだって難しいじゃないですか。
前回は、こんな話をして終わりました。
健康になりたくて始めたボクシングが、身体だけでなく精神力まで変えて、最終的には仕事も人生も変えてしまった。
あのとき自分の健康を真剣に考えなければ、今の私はいなかったかもしれない。
そう考えると、自分自身と向き合うことって、やっぱり大切なんでしょうね。
……なんて。
いかにも、自分は人生を謳歌している側の人間です!
みたいな、ちょっといい話になってしまいました。
でも、別に自分の人生を自画自賛したくて、こんな話をしているわけではありません。
むしろ逆です。
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自分自身のことに、なぜそんなに一生懸命になれないんだ?
そう思ってしまう人を、これまであまりにも多く見てきたからなんです。
そして、そんな人たちを見るたびに、呆れることもあれば、腹が立つこともある。
同時に、
「俺じゃ力不足なのかな……」
と思うこともあるわけです。
続けることって、そんなに難しいのか?
ボクサー仲間で、途中で諦めて辞めていった人たち。
そして、これまでゴーパンダジムに入会して、途中で辞めていった人たち。
本当にたくさん見てきました。
毎日ジムで会員さんを待っている私からすると、途中で辞めていく人の方が圧倒的に多いんです。
でも、大丈夫ですよ。
それが普通なんで。
5年間ボクシングを続ける人なんて、私の感覚では100人中10人いれば良い方じゃないでしょうか。
いや、3年続けられたら十分なのかな。
よく「会社はとりあえず3年続けろ!」なんて言いますしね。
そういえば、私もコロナ禍の頃に始めた清掃のアルバイトは3年間続けました。
一方、プロボクサーを引退して、
「よし! 何か新しいことを始めよう!」
と思って購入したエレキベース。
あれは2か月くらいで飽きました。
今、どこにしまったんだっけな。
ほかにも、縁があって参加している渋谷のラジオ番組。
ボランティアでパーソナリティをやっていますが、こちらはもうすぐ2年になります。
そして、今年から始めたボウリング。
週に1回はボウリング場に通っていて、もうすぐ1年になります。
マイシューズもマイボールも持っています!
来年は笹塚ボウルの大会に出場できたらいいな、なんて思いながら練習しています。
こうやって振り返ると、続くものもあれば、あっさり飽きるものもある。
私だって全部が続いているわけじゃありません。
まあ、そんなもんですよね。
10年以上やっても、ボクシングはまだまだわからない
ボクシング歴は10年ほどになりますが、長年続けている人からすれば、私なんてまだまだです。
31歳で始めて、33歳でプロライセンスを取得。
34歳のときには、まだプロの試合もしていないのにボクシングジムを開業してしまいました。
なかなか意味のわからない順番です。
そして35〜36歳でプロとして3戦。
年齢制限が迫っていたので、最後は誕生日の4日前くらいに引退試合をしました。
普通なら、そこで終わりです。
でも、なんだか物足りない。
というわけで、37歳からはアマチュアボクシングに参戦しました。
そして年齢制限の40歳。
41歳の誕生日を迎える1週間ほど前に、全日本社会人ボクシング選手権大会に出場することができました。
ところが、初戦の相手は自衛隊学校でエリート選手。瞬殺されました。
そんなこんなで、プロとアマチュアを合わせても、試合経験は全部で10戦程度です。
全然大したことありません。
ボクシングのことなんて、まだまだ何もわかっていないと思っています。
41歳を過ぎて、これからどうやってボクシングと向き合っていこうか。
そんなことを考えながら、今でも会員さんたちと一緒に練習しています。
結局、好きなんでしょうね。
強くなりたいという気持ちが、いまだになくならないんです。
せっかく自分で始めたのに、なぜ辞めてしまうの?
さて、ここから少し愚痴っぽくなります。
ゴーパンダジムには、さまざまな目的を持った人がやってきます。
運動不足を解消したい。
ダイエットしたい。
かっこよくなりたい。
強くなりたい。
みんな、最初はそんな気持ちでジムに来ているはずです。
そして体験に来て、思っていた以上に汗をかいて、気持ちよくなって、そのまま入会して帰宅する。
素晴らしいですね。
でも、当たり前なんですよ。
だってこっちは、頑張って気持ちよくさせてるんだもん。
せっかく来てくれたんだから、楽しんでもらいたい。
ボクシングって面白いな。
また来たいな。
そう思って帰ってもらえるように、こっちも一生懸命やっているわけです。
そこまでは全然いいんです。
大歓迎です。
そして翌日。
筋肉痛。
……ここで、まれに脱落する人がいるんですよ。
「こんなに筋肉痛になるなんて聞いていませんでした。やっぱり辞めます」
え?
いやいやいや。
運動したんだから筋肉痛くらいなるでしょうよ!
もう笑うしかありません。
もちろん、本当に身体を痛めたなら無理は禁物です。
でも、運動不足を解消したくてジムに来たのに、運動した結果の筋肉痛で辞めてしまう。
なかなか難しいものです。
2回目に来てくれたら、ちょっと安心
そんなわけで、入会して2回目の練習に来てくれると、こちらも少し安心します。
おっ、また来てくれた!
でも、まだまだわかりません。
ゴーパンダジムは予約制ではありません。
自分の都合のいい時間に、好きなタイミングで練習に来てもらうスタイルです。
私たちはジムで待っています。
いつ来ても練習できるように、準備して待っているわけです。
ところが、しばらくすると、
「あれ? 最近あの人見ないな」
なんてことが起こります。
そして2〜3か月。
名前を見ても、顔が思い出せない。
こうなると、もう危険信号です。
だいたい、そっちの道へ片足を突っ込んでいます。
もちろん、こちらから声をかけることもあります。
でも、正直に言うと、私はそこまで手取り足取り面倒を見るつもりはありません。
なんで自分で決めたことを、他人任せにするの?
こういう話をすると、必ず言われそうなことがあります。
「そこも含めてフォローするのがジムの仕事でしょう」
「会員さんが続けられるようにサポートしないと、商売として成り立たないですよ」
はいはい。
おっしゃることはわかります。
経営者として、そういう考え方があることも十分理解しています。
でもさ。
自分でやろうと思って、ジムに来たんでしょ?
誰かに無理やり連れてこられたわけじゃない。
自分で調べて、自分で申し込んで、自分の足で来て、自分で入会したんですよね。
だったら、なんでその先は他人任せになっちゃうの?
と思うわけです。
もちろん、練習に来てくれたら全力で教えます。
上手になれるように指導するし、できなかったことができるようになれば、一緒に喜びます。
それが私たちの仕事です。
でも、ジムに来るか来ないかまで、こちらが管理しないといけないんでしょうか。
そこまでの心配りを、全員にするのは難しいですよ。
結局、続けるかどうかは本人の意思じゃないですか。
やりたいと思って始めた。
でも、続かなかった。
それでいいと思うんです。
飽きたなら、飽きたでいい。
違うことに興味が移ったなら、それでもいい。
私だってベースを2か月で辞めていますしね。
ただ、自分で始めたことくらい、自分の意思で続けるか辞めるかを決めてほしい。
そう思うんです。
「仕事が忙しくて」は、聞き飽きました
もう一つ、私が少し憤ってしまう場面があります。
それが退会のときです。
理由を尋ねることもあるのですが、圧倒的に多いのが、
「仕事が忙しくなってしまって……」
「引っ越すことになりまして……」
この二つ。
もちろん、事情は人それぞれです。
本当に忙しくて時間が取れない人もいるでしょう。
引っ越し先が遠ければ、通えなくなるのも当たり前です。
そこは理解しています。
でも、正直な気持ちを言わせてもらうと、
「飽きたので辞めます!」
で、いいんですよ。
その方が潔くて気持ちいい。
仕事が忙しい?
いや、みんな忙しいですよ。
忙しい中、何とか時間を作って練習している人だってたくさんいます。
私は、そういう人がかっこいいと思うんです。
今なんて、朝6時から夜24時まで開けていますよ!
朝練習してから仕事に行く人。
仕事帰りに疲れた身体でジムに来る人。
休日の貴重な時間を使って練習する人。
みんな、何とか自分の時間を作っているわけです。
そして、引っ越しの話。
これについては、いろいろな事情があるので強くは言えません。
でも、こんな会員さんもいるんです。
「今の家を引っ越さなきゃいけないんですけど、ゴーパンダジムがあるから離れたくなくて。だから同棲する彼氏にこっちへ引っ越してきてもらいました」
……すごくないですか?
そこまで生活の一部にしてくれているんですよ。
本当にありがたい話です。
そんな人がいる一方で、引っ越しを理由に辞めていく人もいる。
もちろん、どちらが正しいなんて話ではありません。
それぞれの人生ですから。
でも、ジムを続けるために生活環境まで考えてくれる人がいることを知っていると、辞めると言われたときに、少し寂しくなってしまうんですよね。
この街ごと捨てられたのかと。
ああ、もっと通いたいと思ってもらえるジムにできなかったのかな。
なんて。
あれ? 不平不満ばっかりじゃないか
やばい。
完全に不平不満モードになってきました。
今回のテーマは、
「大事なこと・大切なことと向き合う。」
だったはずです。
なのに、いつの間にか退会者への愚痴になっている。
これじゃただの面倒くさいジムのオーナーじゃないですか。
いや、実際そうなのかもしれませんけど。
ただ、誤解してほしくないのは、ジムを辞めること自体が悪いと言いたいわけではないんです。
人生には優先順位があります。
仕事が大切な時期もあれば、家族との時間が大切な時期もある。
趣味だって変わります。
私もそうです。
だからボクシングを続けることが、すべての人にとって正解だとは思いません。
ただ、一つだけ考えてほしいんです。
自分の健康や、自分の人生を、後回しにしすぎていませんか?
仕事が忙しい。
時間がない。
疲れている。
気持ちはわかります。
でも、そうやって自分自身のことを後回しにしているうちに、気づけば何年も経ってしまう。
自分の身体なのに。
自分の人生なのに。
それでいいんでしょうか。
もちろん、ボクシングじゃなくてもいいんです。
ランニングでも、水泳でも、ボウリングでも。
何だっていい。
自分が楽しいと思えて、健康にもつながるものを見つけてほしい。
そして、できれば長く続けてほしい。
そう思っています。
私は今日もジムで待っています
私は、自分の人生、自分の肉体と精神の健康が、何より大切だと思っています。
でも、国民全員を健康にするほどの力はありません。
そんな大それたことはできません。
私にできることなんて、たかが知れています。
せいぜい、ゴーパンダジムに来てくれる人たちにボクシングを教えることくらいです。
それでも、せっかく縁があってジムに来てくれたのだから、少しでも健康になってほしい。
身体が強くなって、精神的にも強くなって、毎日を明るく過ごしてほしい。
ボクシングを通じて、自分の人生が少しでも楽しくなったら、こんなにうれしいことはありません。
私自身がそうだったように。
たまたま始めたボクシングが、人生を大きく変えることだってあるんです。
だから、続けてほしいと思ってしまうんでしょうね。
もちろん、辞めるのも自由です。
でも、またやりたくなったら、いつでも来てください。
私はたぶん、いつもと同じようにジムにいます。
それから、いつ誰が来ても練習できるように、まずはトイレ掃除からして、みんなを待っています。
今日も、明日も。
皆さんが少しでも健康で、明るい人生を歩めますように。





